蕎麦に合うおかず
鯖寿司
このお題をいただいた時、たくさんの料理が頭の中に浮かんだ。そして一番には「鯖寿司] を選んだ。子供の頃、母が作ってくれた「鯖寿司」。その時はあまり美味しとは思わなかった。
カレーやコロッケの方が嬉しかった。ばら寿司(全国的には、ちらし寿司)ならまだしも鯖寿司の特有の酸味はどうにも苦手だった。
高校卒業後、料理人をこころざし修行を重ねるにつけ「五味」すなわち甘味、塩味、酸味、苦味、旨味を学ぶにつれ「鯖寿司」の奥深さを知った。
特に兄弟子でもある料理長から教わった「鯖寿司」は格別であった。鯖の塩加減合わせ酢のあんばい、しゃりの味付け、求肥昆布の甘さ加減。京都独特の「鯖寿司」に合うものは何かと逆に探し当てたのは「お蕎麦」であった。
温かいお蕎麦でも、冷たいせいろでもお互いを引き立てる相乗効果はこの組み合わせがとてもいいのではないかと思うのであります。
桜えびと玉ねぎと三つ葉のかき揚げ
蕎麦との相性のいいのは天ぷらです。
ここでは「かき揚げ」です。桜海老は静岡県駿河湾だけで漁業が許された貴重な海老です。
程よく乾燥させた桜えびと薄くスライスした玉葱そして少し苦味のある 1 センチ程に切った三つ葉に薄っすらと小麦粉を振りサクッと混ぜます。
小麦粉、片栗粉半々に冷水を加え衣を作り、先ほどの具に少なめに入れてふんわり混ぜます。
セルクルまたは空き缶の上下を抜いた物を160°Cに熱したサラダ油に入れてその中にかき揚げの具を入れて揚げます。
あまりたくさんの量を入れずに空間が空いている方が揚がった後サクサクになります。
熱々を召し上がれ!
九条葱のだし巻
柔らかく甘みのある京野菜の一つである九条葱。
これをたっぷりと小口に刻み、利尻昆布、鰹の効いた一番出汁を薄口醬油とお塩だけで味付けし、新鮮な卵とよく混ぜ合わせ、使い込んだ銅製のだし巻き鍋で焦げないように幾重にも焼いていきます。
焼き上がれば巻きすで巻き形を整えて適度な大きさに切ります。器に盛り染め卸し大根(大根おろしを軽く絞り薄口醬油でほんのり味付けをしたもの)を添えて熱々をどうぞ。
これには、田舎そば(冷たい蕎麦を丼に入れてせいろ出汁を張り、大根おろし、花かつお、生卵の黄身、甘辛く炊いたどんこ椎茸、板海苔を盛り付ける)がお勧めです!
鯵フライ
活きがよくて鯵フライに適した大きからず小さからずの丁度いいサイズの鯵が手に入れば早速準備に取り掛かろう。
まずはセイゴを取り、頭とワタを除いてから背開きをして腹骨を取り去り塩コショウを振ります。
後は常の通り小麦粉、玉子、パン粉の順番でつけていき、170°Cに熱したサラダ油でサクッと揚げます。添え野菜は千切りキャベツこれにはマヨネーズ。鯵フライはレモンを絞りこれには誰が何と言ってもウスターソース一択です(あくまで個人の意見です)。
鯵フライには熱々の「卵とじ蕎麦」はいかがでしょうか?甘く炊いたキツネと刻み葱も入れ
ましょう。
牛肉のきんぴらごぼう
これはご飯にでも良く合いますね。
甘味を控えるとお酒のあてにもなりとても簡単に出来ます。
牛蒡は細めの笹がきにして水に晒しあくを抜きます。人参は斜めに薄切りにして千切りにします。
牛もも肉の薄切りは 5 センチ幅に切ります。フライパンを熱してごま油を入れ牛蒡、人参をしんなりするまで炒めます。次に牛肉を入れ火を通します。酒、みりん、濃口醬油(お好みで砂糖)で味付けし最後に七味唐辛子を振って完成です。
熱くても冷めても美味しくいただけます。これには熱々の天ぷらそばは如何でしょう?
まだまだお蕎麦に合う料理はありますが、本日はここまで!